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附属幼稚園で学生らが数に触れる「遊び」を実践

2024.05.07

附属幼稚園で学生らが数に触れる「遊び」を実践

 理数情報部門の藤田真依特任講師と数学教育部門の東尾晃世特任准教授が、学生らとともに、附属幼稚園年長児クラスの園児を対象に、数に触れる「遊び」の実践を、4月22日(月)から26日(金)の5日間にわたり行いました。実践に用いた「遊び」は、柳本朋子名誉教授らが開発した「こつぶちゃん」(豊かな数感覚を育て、見えないものを想像することの楽しさを実感できる教具)に着想を得て、教育協働学科数理情報コースの学生らが、子どもたちと一緒に遊べる大きさで作製したものです。

 学生らは「遊び」の開発において、園児が「遊び」を通して考えることを大切にしました。身近にある段ボールやペットボトルのふたなどを用いることで、園児自身が自分たちも作って遊びたいと思える仕掛けが含まれており、幼稚園教諭からアドバイスをいただきながら、2種類の「遊び」を完成させました。

 実践前に、東尾特任准教授が学生らに、園児の興味関心を引き出すアドバイスを行い、学生らは、園児の人数に合わせて6セットの「遊び」を準備して、登園してくる園児たちを出迎えました。

 「遊び」の1つは、園児たちは5つの球を転がし、球の行く先を見守ります。転がった球は青と白の部屋に分かれ、青の部屋は球が見えるが、白の部屋は球が見えないように、学生がアニメキャラクターの仕切りで隠すというものです。園児たちは白の部屋に入った見えない球の数を想像して答えました。

 実践後、学生らは振り返りを行い、「子どもたちと楽しく遊ぶことを考えながら取り組むことができました」「子どもによって、色々な遊び方(考え方)があるという事に気づきました」「子どもたちにいっぱい元気をもらいました」などの気づきや感想を述べました。

 藤田特任講師は「算数?数学では、正しい答えまで早く到達することが大事なのではなくて、むしろ詰まったり間違ったりする部分にこそ大事なものが隠れているということは、皆さんも普段の授業や実習で学んでいると思います。この取り組みは、それらの学びのさらに根源となり得るのではないでしょうか。園児は、最初に球を数えたときや、見えない方の白い部屋に入った球の数を答えたときに、どんなイメージを頭の中に描いていたのでしょうか?園児の考えているときの仕草や表情を忘れないで、これからも皆さんの学びに生かしてほしいと思います」と学生らにアドバイスをするとともに実践を総括しました。

 

 


「遊び」の実践の様子






一斉に6つのピンポン玉を落とす「遊び」で遊ぶ子どもたち(左から藤田特任講師、東尾特任准教授)


園児と学生らの記念撮影


学生らの振り返りの様子

 
 

(理数情報部門?数学教育部門)